100%小豆島生まれ小豆島育ちの「SHODOSHIMA100」が完成!
去る6月12日、お仕事の関係で小豆島の「陽当の里伊喜末」さんから、当地の麦とホップを使用した100%小豆島産の地ビールが完成したとお知らせをいただいたので、伊喜末地区でのお披露目会に出席しました。
醸造は島に移住して地ビールを生産している「まめまめビール」さん。
ビールについては新聞・テレビ等で十分報道されると思いますので、ここでは100%小豆島産ビールが生まれた経緯などを紹介したいと思います。
100%小豆島産のビールの素材【麦とホップ】
小豆島の北西部に位置する伊喜末地区では、高齢化の進行や耕作放棄地の増加を受け、香川県のふるさと・水と土保全対策事業の棚田地域等保全活動支援を活用して農業振興や農村景観の保全に取り組んできました。
とはいえ、県の支援が受けられるのは5年間です。その後もどうやって地域の発展を維持していくか。それには契約栽培などで持続的に販売していける農産物が必要です。
そこで出会ったのがまめまめビールさんでした。香川県の小豆農業改良普及センターの紹介で、地ビールのための二条大麦とホップを栽培することにしたのです。
耕作放棄地への植え付けを始め、ついに2019年には麦芽、2020年にはホップの生産に成功しました。
100%小豆島産のビールの素材【酵母と炭】
ビールを作るには、さらに酵母が必要です。原料を100%小豆島産とするための鍵となったのが、島の名産品、オリーブでした。
香川県のオリーブ生産量は日本一で、国内生産の91%が香川産のオリーブです。中でもそのほとんどが、国内オリーブ栽培発祥の地である小豆島で生産されています。
オリーブ牛、オリーブ豚、オリーブ地鶏、オリーブハマチにオリーブサーモン。
オリーブを利用した香川県のブランド農産物としてはこのあたりが有名ですが、なんと、このオリーブの花から酵母が見つかったのです。
当初は既存の醤油用オリーブ花酵母を使用していたそうですが、その後ビール用酵母も同じ花から見つかり、これで酵母も小豆島産とするめどが立ちました。
さらには水のpH調整に使う備長炭も、小豆島産のオリーブ炭を利用しています。
当日の様子
こうして小豆島の各地から原料を集めて完成した「SHODOSHIMA100」ですが、当日のお披露目会ではコロナ禍もあり一般の参加者は少なかったものの、三枝町長、県議会議員を始め多数のゲストが参加し、活気のある会になりました。
まず伊喜末の里の前田さん、醸造家の中田さん、酵母を発見したヤマヒサ醤油さんによる記者会見の後、地元神社の神主さんによる神事が厳かに執り行われました。
その後は試飲・販売会へと場を移し、一口飲んだ方からは笑顔がこぼれる素敵な集まりとなりました。
今回は「SHODOSHIMA100」の生産量300本のうち、100本を持参したようですが、たちまち売り切れてしまい、私も1本しか買えませんでした・・・。
残りの200本は店舗で販売(通販予定なし)のため、飲みたい方は直接まめまめビールさんにご来訪ください。
独特の香りが特徴の、夏にとっても飲みたくなるビールとのことです。
なお、同社の他のビールは通販でも買えます。